胃炎 下関 桃崎病院

1.慢性胃炎とは

本来の意味は、胃内視鏡などで胃の組織を採取して、その組織で炎症が見られる場合を指します。

日常臨床では、わざわざ組織をとらなくても胃内視鏡検査やX線検査(バリウム検査)で胃炎の所見が見られる場合や、上腹部症状を訴える例が慢性胃炎と診断されます。このように慢性胃炎は内視鏡や組織など「目で見て診断する」胃炎例だけでなく、「症状そのもの」の診断名としても使われています。

しかし、内視鏡で見る慢性胃炎と慢性胃炎症状は必ずしも一致しません。内視鏡で見られる慢性胃炎の多くは症状がありませんし、逆に強い胃炎症状を訴える例でも内視鏡で胃がきれいなことが多くあります。

2.原因

内視鏡で見られる慢性胃炎は、これまで加齢変化と信じられていましたが、ほとんどの慢性胃炎はヘリコバクターピロリ菌の感染によって起こることが明らかになりました。慢性胃炎症状の出現原因は様々な因子が関与するとされています。

3.診断

胃内視鏡やX線検査(バリウム検査)で診断することができます。また、いわゆる胃炎症状(胃の痛み、お腹の張り、圧迫感など)を訴える例も慢性胃炎と診断されます。近年この症状から診断される慢性胃炎は、器質疾患(潰瘍など)が無いのに症状があるわけですから胃の機能の障害が関与しているのではないかと考えられ、機能性ディペプシアと呼ばれるようになりました。

4.治療

胃炎症状は生活の質を低下させてしまうため、治療はこの症状の改善を目指して行います。

胃粘膜を保護する薬、胃酸を抑える薬、胃の運動を調節する薬、ストレスが関与していると考えられる例では、抗不安薬、抗うつ薬が処方されます。また、機能性ディスペプシア例ではそれに対する治療を行います。

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